AIが書いた歌詞に出した直しは2つだけ。曲はまだできていません

AIに文章や歌詞を書いてもらったとき、「悪くはないんだけど、なんか違う」で止まったことはありませんか。ぼくもそうでした。

いま、ZeSys-SignalのAI社員と一緒にボカロ曲をつくっています。返ってきた歌詞に対してぼくが出した直しは、2つだけです。この記事では、その2つが何だったのかと、なぜそれ以外は直さなかったのかを書きます。

先に言っておくと、直しを出したあとも、曲はまだできていません。

※この記事は 2026年8月26日 時点の記録です。いまの状況はこちらにまとめています。

※このシリーズの最初はAIと一緒にボカロ曲をつくっています。まだ1曲も完成していませんです。

AIが書いた歌詞に対してぼくが出した直しは2つで、ひとつは足元の辻褄が合っていないという指摘、もうひとつは誰に言っても成り立つ一般論になっていた箇所を、自分の行動に書き換えてもらうお願いでした。


1. 出した直しは、2つだけでした

AIが書いた歌詞に赤ペンで修正指示を入れた紙が三枚重なっている、AI作詞のやり取りの往復を表す写真

歌詞そのものを書き直したわけではありません。2箇所について「ここが変です」と伝えただけです。

その2つを先に並べておきます。

直しの種類ひとことで言うと
辻褄の検査同じ人の足元なのに、要る条件が食い違っていた
当事者性への書き換え正しいけれど、誰に言っているのかが決まっていなかった

言い回しの上手い下手や、言葉の選び方には触っていません。ぼくが見たのは、この2種類だけです。

※歌詞そのものはまだ確定していないので、この記事には載せません。ここで書けるのは、どこをどう見たかという型と、それが起きた場面だけです。


2. 直し①:靴を履いているのか、裸足なのか

同じ人物の足元なのに、靴を履いていないと成り立たない行と、裸足でないと成り立たない行が、同じ歌詞の中に同居していました。

返ってきた歌詞を、ぼくはまず普通に読みました。日本語としておかしいところはありません。むしろ、よくできているなと思いながら読んでいました。

ここまでは良かったんです。

ところが読み進めていくと、足元の条件が噛み合わない行が出てきました。片方は靴を履いていないと成り立たない行で、もう片方は裸足でないと成り立たない行です。

この2つ、同時には成り立ちません。どこが噛み合っていないか分かりますか?
その行足元はどうなっている必要があるか
一方の行👟 靴を履いている(履いていないと、その状態にならない)
もう一方の行🦶 裸足(靴の中では、それは起きない)

同じ人の、同じ足です。

💡 ここがポイント!
AIが間違えたのは「たとえ」ではありません。
どちらの行も、言葉としてはちゃんと成立しています。合っていなかったのは体のほうでした。


3. その行は、隣り合っていませんでした

長い紙の離れた三箇所だけに赤い丸が入っている、AI作詞の矛盾が散らばっていた状態を表す写真

食い違っていた行は、並んでいませんでした。サビとBメロとラスサビという、離れた3箇所にまたがっていました。

隣り合っていたら、たぶん誰でも気づきます。読んだ瞬間に「あれ?」となるので、見落としようがありません。

でも、離れていると気づけません。それぞれの場所では、どの行もちゃんと成立しているからです。おかしくなるのは、3箇所を頭の中で並べたときだけでした。

通して読まないと、見つかりません

これに気づくには、曲を最初から最後まで通して読むしかありません。

ぼくは自分で音を出していません。鍵盤も打ち込みも、ぼくの担当ではありません。それでも、通して読むことはできます。

💡 ここがポイント!
部分を見ている人には見つからない食い違いが、実際にありました。
全体を通して見る係が要る、というのはこういうことなんだと思います。


4. 直し②:誰に言っても成り立つ言葉になっていた

もうひとつは、間違ってはいないけれど「誰に言っても成り立つ」言い方になっていた箇所を、自分の行動として書き換えてもらったものです。

こちらは①と違って、読んでも引っかかりません。正しいことが書いてあるので、そのまま通ってしまいます。

どういう直し方をしたのかを、別の題材でお見せします。

※以下は、直し方の型をお見せするために作った説明用の例です。実際の歌詞ではありません。

直す前(説明用の例)直したあと(説明用の例)
がんばればいいと思う今日の分は今日やる

どちらも間違っていません。でも、変わったところが3つあります。

変わったところ直す前直したあと
誰が書いていない(誰でもいい)自分
何を気持ちだけ(体が動いていない)具体的な行動
どう言うか〜ばいい(すすめ・許可)〜やる(自分への号令)

これと同じことを、実際の歌詞でもやりました。誰に向かって言っている言葉なのかを、決め直してもらっています。


5. AIが書いた歌詞は、どこを直せばいいの?

ぼくが直したのは、表現の巧拙ではなく「事実として噛み合っていない場所」と「立ち位置がずれている場所」の2つでした。

実際の中身は、上の2章がそのままです。①足元の辻褄と、②言葉の宛先。ぼくが出した指示は、この2件で全部です。

「AI歌詞の直し方5選」のような話にはしません。ぼくが実際に持っているのは2件だけで、増やすとやっていないことを書くことになるからです。

なお、言葉そのものではなくメロディへの乗り方を直したい場合は、歌詞のリズムと発音を合わせる話のほうが近いと思います。


6. 直しても、曲はまだできていません

歌詞のほうは直りました。でも、その歌詞が乗る曲のほうが、まだ終わっていません。

1曲目はいま、バンドの音と歌が別々にある状態です。歌詞を直したことと、曲ができることは、つながっていませんでした。

📝 AIの原稿を直すとき、ぼくが見ている2か所

  • 体のつじつま:言葉としては合っているのに、その動きが同時にはできない
  • 言葉の宛先:正しいけれど、誰に言っているのかが決まっていない

どちらも「間違い」ではないので、読んでいるとそのまま通ってしまいます。歌詞に限らず、AIに書いてもらった文章なら同じです。


7. よくある質問

AIは、指示どおりに直してくれるの?

この2件については直りました。ただ、こちらの指示が曖昧だと、直ったのかどうかも曖昧なまま返ってきます。

①のときは「この行とこの行が同時に成り立たない」と場所で伝えました。どこが問題かを示せると、話が早いようです。

歌詞は結局、だれのものになるの?

はっきりしたことは言えません。文言を書いたのはAI社員で、ぼくが出したのは直しの指示です。

権利の話は調べている途中なので、ここでは断定しません。


8. まとめ

この記事で書いたことは、3つです。

  • AIが書いた歌詞に、ぼくが出した直しは2つだけ(①足元の辻褄 ②言葉の宛先)
  • ①の食い違いは隣り合っておらず、サビ・Bメロ・ラスサビの離れた3箇所にまたがっていた
  • 直しは通ったが、曲のほうはまだできていない

もしAIに書いてもらった原稿で止まっているなら、まず通して読んでみるのがおすすめです。部分だけ見ていると、噛み合っていない場所は隠れたままになります。ぼくが見つけられたのも、通して読んだからでした。

直しはまだ2つしか出していません。増えたら、また書きます。

1からやり直す? 0から始めるの!


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🎧AIとボカロ曲をつくる記録
AIと一緒にボカロ曲をつくっている、進行中の記録です。ぼくは音を出しません。決めて、聴いて、直しを指示する側にいます。1曲目はバンドの音と歌が別々のまま、2曲目は歌詞ができたところ。いまどこまで進んでいるかと、全5回の記事をここにまとめています。まだ1曲も完成していません。完成の予定も書いていません。
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