第14回:Synthesizer Vのピアノロール操作と歌詞入力の基本|VOCALOID中級講座[AI]
ボーカロイド制作における「調声の第一歩」は、ピアノロールと歌詞入力の理解です。 本記事では、Synthesizer V Studio Proを中心に、ノート入力・歌詞入力・発音調整・Studio Oneとの連携方法までを体系的に解説します。
中級者にとってのピアノロールは「音程を打ち込む場所」だけでなく、声の表情をデザインするツールです。 音符の長さやタイミング、連続音の滑らかさが自然な歌声を生み出します。
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🎹 Synthesizer Vのピアノロールとは?
ピアノロールは、音の高さ(Y軸)と時間(X軸)を視覚的に表したエディタです。 Synthesizer Vでは、ノート単位で音程・発音タイミング・歌詞を管理できます。
主な構成要素
- ノート(音符):音の高さと長さを示すブロック
- ピアノキーボード:左側の縦軸、ノートの高さを示す
- タイムライン:上部の横軸、再生位置とテンポ
- 歌詞エリア:ノート上に表示される発音テキスト
- エディットペイン:ピッチカーブや音量を編集するエリア
🧩 ノートの入力と編集
ノートの追加
ノートを追加するには、ピアノロール上でクリックまたはドラッグします。 また、MIDIキーボードを接続してリアルタイム入力も可能です。
- クリック:単一ノートを作成
- ドラッグ:指定範囲でノートを描く
- Alt+ドラッグ:ノートの複製
- Ctrl+クリック:削除
ノートの編集
- 長さを変更:ノート右端をドラッグ
- 音程変更:上下にドラッグ
- タイミング調整:左右にドラッグ
- ノートを分割:右クリックメニュー → 「分割」
- ノートを連結:「結合」コマンドで滑らかな発音を実現
- Synthesizer V Studio Pro ‑ Tutorial 2: Piano Roll Editing (Dreamtonics公式)
- Synthesizer V Studio 2 Pro ‑ Pitch Editing & Piano Roll Features
- Synthesizer V Studio English Tutorial: Creating Your First Song (Piano Roll Section)
🎤 歌詞入力の基本操作
ノートを打ち込んだら、次に歌詞を割り当てます。 Synthesizer Vでは、歌詞の入力方法が柔軟で、ひとつずつ入力する方法と一括入力の両方が用意されています。
単語単位で入力
ノートをクリック → 「Lyrics」欄に文字を入力。 ひらがな・カタカナ・ローマ字のいずれも自動変換されます。
例:「あいしてる」→「a i shi te ru」→ 自動で日本語歌詞として発音変換されます。
歌詞の一括入力
- 複数ノートを選択
- 右クリック → 「歌詞をまとめて入力」
- スペース区切りまたは改行で入力
例: あい してる よ と入力すると、3つのノートに順番に割り当てられます。
便利なショートカット
| 操作 | ショートカット | 説明 |
|---|---|---|
| ノート追加 | Ctrl+クリック | 新しいノートを追加 |
| ノート削除 | Ctrl+右クリック | ノートを削除 |
| 歌詞編集 | ダブルクリック | 対象ノートの歌詞を直接編集 |
| 選択範囲コピー | Ctrl+C / V | ノートごと複製 |
🎶 発音と連続音の自然なつなぎ方
Synthesizer Vは、ノート間の発音を自動で滑らかにつなげますが、連続母音・無声化子音の扱い方で自然さが大きく変わります。
母音連結(Vowel Linking)
母音が連続する場合(例:「あい」→「a i」)、ノートを連結(Merge)して母音の途切れを防ぎます。 発音が不自然な場合は、「自動スムージング」を有効にすると滑らかになります。
子音のタイミング調整
「し」「ち」など発音に時間のかかる子音は、ノート開始位置を少し前にずらすことで自然になります。
おすすめ設定:
- 「発音開始」を -30ms 程度前倒し
- 「ノート境界補正」を有効化
- 「連続母音スムージング」ON
🎧 Studio Oneとの連携方法
Studio OneでSynthesizer Vを使う場合、VSTまたはAUX出力で接続します。
VST連携手順
- Studio Oneの「インストゥルメント」から「Synthesizer V Studio Pro」を追加
- トラックを作成 → ピアノロールを開く
- SynthVのエディタを起動し、歌詞・ノートを入力
- 再生するとStudio Oneと同期してボーカルが流れる
トラック構成例
| トラック名 | 役割 | エフェクト例 |
|---|---|---|
| SynthV Main | メインボーカル | EQ, DeEsser, Compressor |
| SynthV Chorus | ハーモニー | Delay, Reverb |
| Instrument | バックトラック | Presence XT, Impact XT |
| Master Bus | 最終出力 | Limiter, Multiband Compressor |
🪄 歌詞の発音を整えるTips
1. 発音辞書を活用する
Synthesizer Vでは、独自の発音辞書を使用可能です。 英語・日本語の混合歌詞でも、正確な発音を指定できます。
例: 「love」→「l a v」などIPA風に記述可能。
2. 特殊な発音を強調したいとき
ノートのプロパティ内で「発音強度」や「母音持続」を個別に設定できます。 「強調」したい語を選んで母音を長くすれば、感情表現が豊かになります。
3. 無声化とブレスの追加
日本語音声ライブラリでは、「h」や「breath」などを入力することでブレス(息)を挿入できます。 歌詞入力で「br」や「h」を入れると自然な呼吸感を作れます。
🧠 中級者が意識すべきポイント
- ノート間の滑らかさを意識する:母音連結とタイミング補正で自然さを出す
- 歌詞のアクセントを調整:強弱・長さで言葉の抑揚を作る
- テンポと発音を一致させる:テンポ変化時はノート長も微調整
- ピッチカーブ編集の準備:後の表情付けがスムーズになる
ピアノロールの正確さは「調声の基礎体力」。 この段階で丁寧に入力しておくほど、次回の「ピッチ・ベロシティ調整」でのクオリティが上がります。
📺 参考動画・公式リソース
- 【Dreamtonics公式】Synthesizer V Studio English Tutorial Pt.1 – Creating Your First Vocals
- 【Dreamtonics公式】Synthesizer V Studio English Tutorial Pt.2 – How to Type in Lyrics for Lifelike Vocals
- Synthesizer V Studio Pro – Tutorial 2: Piano Roll Edit Notes & Lyrics
- Synthesizer V Studio English Tutorial Pt.4 – Setting up Your Song with Voice‑to‑MIDI
- PreSonus 公式 YouTube チャンネル
- Dreamtonics 公式 YouTube チャンネル
💡 まとめ:ピアノロールを制する者がボカロを制す
ピアノロールと歌詞入力は、ボーカロイド制作の「設計図」です。 ノート配置の正確さと発音の丁寧さが、自然なボーカル表現に直結します。
この記事のポイント
- ピアノロールは「音程+表情」を設計するツール
- 歌詞入力は単語・一括入力どちらも活用する
- 母音連結と発音タイミングの調整で滑らかな歌声を実現
- Studio One連携で即ミックス可能なワークフローを構築
- 発音辞書・ブレス表現を使いこなして感情を付加
🎵 次回予告
次回(第15回)は、「ベロシティ・ピッチ調整で表情豊かな歌声を作る」をテーマに、Synthesizer Vの調声の核心へ踏み込みます。 滑らかなピッチカーブ、声量の強弱、息遣いの演出など、感情を込めたボーカルづくりを徹底解説します。
※本ブログはこの一文以外は、AIによる記載です。内容にウソが含まれている可能性がありますので、ご注意ください。写真もAIで作成しています。