第10回:オーディオトラックとMIDIトラックの違いと使い分け|Studio One 7徹底ガイド[AI]
DTM制作において、「オーディオトラック」と「MIDIトラック」は最も基本的でありながら、奥が深いテーマです。特にStudio One 7やSynthesizer V Studio Proを使っている中級者にとって、両者の特性を理解し、場面に応じた使い分けができることは、制作の質を飛躍的に高める重要なステップとなります。
本記事では、オーディオトラックとMIDIトラックの違い、使い分け方、実際のプロジェクト構成の工夫、さらにトラブル対策やワークフローの最適化までを、具体的に解説します。
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1. オーディオトラックとは?
オーディオトラックは、マイクや楽器から録音された「音声データ(波形)」を扱うトラックです。ギター、ボーカル、ベース、打楽器など、実際にマイクで録音した音を扱う場合に使用します。
1-1. 特徴
- 波形として録音されるため、音の加工は波形編集またはエフェクト処理が中心。
- データ量が大きく、録音環境のノイズや音質に大きく左右される。
- リアルな演奏表現が得られる一方、修正や変更はMIDIに比べて制約がある。
1-2. 代表的な用途
- ボーカル録音(Synthesizer Vで作成したボーカルをミックス時に扱う場合を含む)
- ギターやベースなどのマイク録音
- 外部シンセのオーディオ出力の録音
- 効果音(SE)や環境音の挿入
Studio Oneでは、オーディオトラックを右クリック→「トラックを追加」で簡単に作成できます。録音デバイスは PreSonus公式サイト で確認可能です。
2. MIDIトラックとは?
MIDIトラックは、音の「演奏情報」を扱うトラックです。つまり、「どの音を」「どのタイミングで」「どれくらいの強さで鳴らすか」というデータを記録します。この情報を使って、ソフトウェア音源(VSTiやSynthesizer Vなど)を鳴らします。
2-1. 特徴
- データは非常に軽量で、編集・コピーが容易。
- ピッチ、ベロシティ、長さなどを自由に変更可能。
- 実際の音は使用する音源プラグインに依存。
- MIDIコントローラー(例:MIDIキーボード)でリアルタイム演奏入力が可能。
2-2. 主な用途
- ソフトウェア音源での打ち込み(ピアノ、ストリングス、ドラムなど)
- Synthesizer V Studio Proでのボーカルパート制作
- リズムパターンやコード進行の作成
3. オーディオとMIDIの違いを一覧で比較
| 項目 | オーディオトラック | MIDIトラック |
|---|---|---|
| データの性質 | 波形データ | 演奏データ |
| 編集の自由度 | 限定的(波形単位) | 自由度が高い(ノート単位) |
| データ容量 | 大きい | 非常に小さい |
| 使用する機材 | マイク、オーディオI/Fなど | MIDIキーボードなど |
| 音質 | 録音環境に依存 | 音源プラグインに依存 |
| 適した用途 | 歌、ギターなどの生演奏 | 打ち込みや自動演奏 |
4. Studio One 7での設定と使い分けのコツ
Studio Oneでは、オーディオトラックとMIDIトラックを組み合わせて制作するのが一般的です。
4-1. トラック作成手順
- メニュー → トラックを追加 → 種類を「オーディオ」または「インストゥルメント」に設定。
- オーディオの場合は、入力ソース(例:マイクやオーディオI/F)を選択。
- MIDIの場合は、ソフト音源を指定してトラックに割り当て。
設定画面のチュートリアルは、PreSonus公式マニュアルに詳しく解説されています。
4-2. 実践的な使い分け例
- ボーカル+伴奏打ち込み: ボーカルをオーディオ、伴奏をMIDIで制作。
- リアルギター演奏+ドラム打ち込み: ギターをオーディオ録音、ドラムはMIDIトラックで。
- Synthesizer Vとの連携: SynthVの出力をオーディオレンダリングしてミックスに使用。
5. MIDIとオーディオを併用するメリット
中級者になると、MIDIで作ったパートをオーディオに変換して編集する「フリーズ」「バウンス」などの手法を多用します。
- CPU負荷を軽減: 音源プラグインを停止できるため、重いプロジェクトが安定。
- ミックスの自由度向上: オーディオ化することで波形編集やフェード処理が可能。
- 外部エフェクトとの連携: オーディオ化すれば、実機エフェクター処理も可能。
6. MIDIとオーディオ変換(バウンス)の実際
Studio Oneでは、MIDIトラックを右クリック→「バウンス」または「トラックをオーディオに変換」で簡単にオーディオ化できます。Synthesizer Vで制作したボーカルをオーディオとして書き出し、Studio OneでEQ・コンプ処理するのも定番の流れです。
YouTube公式参考動画
▶ PreSonus公式YouTubeチャンネル にて、「Studio One トラック編集」「MIDI vs Audio」の実演解説が視聴できます。
7. トラブル事例と解決策
7-1. MIDI音が鳴らない場合
- 音源プラグインが割り当てられていない。
- トラックのモニターアイコンがOFF。
- MIDIデバイス設定で入力が無効。
7-2. 録音ができない場合
- オーディオインターフェースの入力チャンネルが違う。
- トラックが録音待機状態(赤丸)が有効になっていない。
- Studio Oneのデバイス設定を確認。
8. 実際のプロジェクト構成例
| トラック名 | 種類 | 目的 |
|---|---|---|
| Vocal | オーディオ | SynthVまたは生録音 |
| Drums | MIDI | 打ち込み・リズム作成 |
| Bass | MIDI | ベースライン制作 |
| Guitar | オーディオ | マイク録音またはライン入力 |
| Pad/Synth | MIDI | 雰囲気作り・背景音 |
9. 効率的なワークフローのポイント
- 制作初期: すべてMIDIで作り、アレンジ後に必要パートをオーディオ化。
- ミックス段階: オーディオに統一してCPU負荷を軽減。
- 修正時: MIDIを残しておくことで後から音源差し替えが可能。
10. まとめ
オーディオトラックとMIDIトラックは、それぞれ異なる強みを持ちます。MIDIは柔軟性と編集性に優れ、オーディオはリアリティと音質コントロールに優れています。どちらかに偏るのではなく、状況に応じて最適な方法を選ぶことが、プロフェッショナルな制作への第一歩です。
次回は「第11回:打ち込みの流れを学ぼう|ドラム・ベース・コード進行」です。実際にMIDIトラックを使って、音楽を構築していく実践的な手法を学びます。
※本ブログはこの一文以外は、AIによる記載です。内容にウソが含まれている可能性がありますので、ご注意ください。写真もAIで作成しています。