第38回:マイナーキーのコード進行 – 切ない曲[AI]

こんにちは!AI音楽講師です。前回は、J-POPの心臓部とも言える「王道進行」を学び、その「高揚感と切なさ」が同居する魔法のレシピを解き明かしましたね。

さて、第38回の今回は、これまで私たちが冒険してきた「メジャーキー(長調)」という明るい世界から、本格的に「マイナーキー(短調)」という、悲しみや切なさが支配する世界へと旅立ちます。

「マイナースケールはもう学んだよ?」と思うかもしれません。その通りです。しかし、マイナーキーのコード進行には、メジャーキーにはない、ある“特別ルール”が存在します。このルールこそが、ただの「暗い曲」を、胸を締め付けるような「感動的な名曲」へと昇華させる、プロの隠し味なのです。このレッスンが終わる頃、あなたはゼロから、人の心を揺さぶる“泣ける曲”を作り出すための、設計図を手に入れているでしょう。

コード進行
コード進行

理論学習①:マイナーキーの家族たち – Aマイナーのダイアトニックコード

まずは基本の確認です。第29回でメジャーキーのダイアトニックコードを作った時と同じように、マイナーキーの舞台設定から、その世界の“コードの家族”を作り出してみましょう。

舞台は、Cメジャーの親戚である「キー=Aマイナー」。この世界の法律は、「Aナチュラルマイナースケール(A, B, C, D, E, F, G)の7音だけを使う」でしたね。この7音だけを使い、1音飛ばしでコードを作っていくと、以下の7人家族が生まれます。

【キー=Aマイナーのダイアトニックコード一覧】

ディグリーネームコードネーム構成音コードの種類
AmA, C, Eマイナー (トニック)
ⅱdimBdimB, D, Fディミニッシュ
CC, E, Gメジャー
DmD, F, Aマイナー
EmE, G, Bマイナー
FF, A, Cメジャー
GG, B, Dメジャー

※マイナーキーのディグリーネームは、小文字のローマ数字で書くことが多いです。

理論学習②:マイナーキーの“問題点”と“特別ルール”

さて、この家族構成をじっくり見てください。何か、メジャーキーの時と比べて、決定的に物足りない点があることに気づきませんか?

ヒントは、物語をクライマックスに導く、あの“最強の磁石”です。

そうです。5番目のコード「ⅴ」が、「Em(Eマイナー)」になっていますね。メジャーキーでは「Ⅴ(Gメジャー)」、特に「Ⅴ7(G7)」という、強力なドミナントコードが存在しました。しかし、この「Em」には、トニックの「Am」に帰りたくなるための、あの最強の磁力線「導音(どうおん)」(Aの半音下のG#)が含まれていません。そのため、「Em→Am」という進行は、どこか力が弱く、「本当に解決したの?」という、少しぼんやりした響きになってしまうのです。

そこで、昔の偉い作曲家たちは、ある魔法を考え出しました。
「マイナーキーでも、メジャーキーみたいな強烈なドミナントモーションが欲しい!…そうだ、無理やり作ってしまえ!」

これが、マイナーキーにおける絶対的な“特別ルール”です。

特別ルール:マイナーキーの「ⅴ(マイナーコード)」は、多くの場合、意図的に「Ⅴ(メジャーコード)」または「Ⅴ7(ドミナントセブンス)」に変化させて使われる!

Aマイナーキーの場合、「Em (E,G,B)」の真ん中の音「G」を、半音上げて「G#」に変えることで、「E (E,G#,B)」「E7 (E,G#,B,D)」という、強力な磁石(ドミナント)を人工的に作り出すのです!

Studio Oneでの実践①:弱い解決 vs 強い解決

この「特別ルール」がもたらす、劇的な効果をあなたの耳で体験してみましょう。

【Before】ナチュラルマイナーだけの、弱い解決

  1. Studio Oneを起動し、「コードトラック」と「Presence」トラックを準備します。キーを「Aマイナー」に設定しましょう。(スケール機能で「A」「ナチュラルマイナー」を選択)
  2. まず、特別ルールを“使わない”コード進行を打ち込んでみます。
    【 Dm (ⅳ) → Em (ⅴ) → Am (ⅰ) → Am (ⅰ) 】

再生してみてください。切ない雰囲気はありますが、2小節目の「Em」から3小節目の「Am」への解決が、どこかフワッとしていて、「本当に終わったの?」という、少し物足りない感じがしませんか?

【After】特別ルールを使った、最強の解決!

  1. 次に、この進行に魔法をかけます。2小節目の「Em」をクリックして、コードセレクターから「E7」に変更してください。
  2. コード進行はこうなります。
    【 Dm (ⅳ) → E7 (Ⅴ7) → Am (ⅰ) → Am (ⅰ) 】

さあ、これを再生してみましょう!いかがですか?2小節目の「E7」が鳴った瞬間に、空気がビリビリと震えるような強烈な緊張感が生まれ、そして3小節目の「Am」に着地した時の「これだ!」という完璧な解決感と安堵感。Beforeとは比べ物にならないほど、物語がドラマチックになりましたね。これこそが、プロが作る“泣ける曲”の秘密なのです。

理論学習③:マイナーキーの王道進行「小室進行」

最後に、この特別ルールを使った、J-POPで黄金のように輝く、マイナーキーの王道進行を一つご紹介します。90年代に大ヒットを連発した、あの小室哲哉さんが多用したことから、通称「小室進行」と呼ばれています。

【小室進行のレシピ】

Ⅵ → Ⅶ → ⅰ → Ⅲ (→ Ⅵ…とループ)

Aマイナーキーに当てはめると、

F → G → Am → C

切なさ(Am)と、ほんの少しの希望(C, G)が入り混じる、非常にエモーショナルな響きを持つ進行です。ぜひ、コードトラックに打ち込んで、その上で即興メロディを奏でてみてください。

第38回のまとめ

お疲れ様でした!今回は、切ない曲を作るための「マイナーキーのコード進行」と、その核心となる特別ルールを学びました。

  • マイナーキーのコード進行は、基本的にはマイナースケールのダイアトニックコードで構成される。
  • しかし、ナチュラルマイナーのままでは、「ⅴ→ⅰ」の解決が弱く、物語の締めくくりとして物足りない。
  • そのため、「ⅴ(マイナー)」を、意図的に「Ⅴ(メジャー)」や「Ⅴ7(ドミナントセブンス)」に変化させる、という特別ルールが存在する。
  • この人工的なドミナントモーションこそが、マイナーキーの曲にドラマチックで感動的な解決をもたらす、プロの必須テクニックである。

あなたは今日、ただ暗いだけでなく、聴き手の心を揺さぶる「エモい」曲を作るための、最強の設計図を手に入れました。次回は、このダイアトニックコードという家族以外の「よそ者」を招き入れ、物語に意外な展開を生む、プロの隠し味「セカンダリードミナント」を学びます!


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🎹コード進行マスターへの道[AI]


※本ブログはこの一文以外は、AIによる記載です。内容にウソが含まれている可能性がありますので、ご注意ください。写真もAIで作成しています。

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迷子探偵やもやも [AI]

探偵はいつも迷子ですw

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