第2回:プロの仕上がりはここで決まる!「下準備(プレパレーション)」完全ガイド
こんにちは!サファイア・ニュアンスネイルチップ作成講座、第2回です。
前回、必要な道具を揃えて準備万端ですね。
いよいよ今回から実践編に入りますが、いきなりジェルを塗ることはしません。
今回のテーマは「下準備(プレパレーション)」です。
「えっ、まだ塗らないの?」「地味な作業だなあ」と思われるかもしれません。
しかし、あえて断言します。ネイルチップのクオリティと寿命の9割は、この下準備で決まります。
プロのネイリストが作るチップは、なぜあんなに美しく、そして長持ちするのか。
それは、塗る前の土台作りを徹底しているからです。
逆に言えば、ここさえ完璧なら、塗りの技術がまだ未熟でも、それなりの仕上がりになります。
今回は4000文字近いボリュームで、この「地味だけど最強の工程」を徹底的に解説します。

手順①:チップのバリ取りと表面サンディング
購入したばかりの新品のネイルチップ。キラキラしていて綺麗に見えますが、実はそのままではジェルを塗るのに適していません。
まずは、チップ表面の「ツヤ」を消し、ザラザラにする「サンディング」という作業を行います。
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【画像解説】目指すべきは「右側」の状態です
上の画像をご覧ください。これは、サンディングをする前(左)とした後(右)の比較画像です。
- 左側(Before):表面が光を反射してツヤツヤしています。プラスチック特有の滑らかな状態です。
- 右側(After):表面が白く濁り、すりガラスのように曇っています。光の反射がなくなり、マットな質感に変化しています。
この「右側のマットな状態」にすることが、最初の手順のゴールです。
なぜ、わざわざ傷をつけるのか?
「せっかく綺麗なチップを傷つけるなんて……」と抵抗があるかもしれません。
しかし、これには明確な物理的な理由があります。
ツルツルのプラスチック表面にジェルを乗せても、引っかかりがないため、乾燥したシールのようにつるんと剥がれてしまいます。
これを防ぐために、あえて表面に無数の細かい傷をつけます。この傷の凹凸にジェルが入り込み、ガッチリと噛み合うことで密着力が高まります。
これを専門用語で「アンカー効果(投錨効果)」と呼びます。
具体的な作業手順
ここでは「スポンジファイル(バッファー)」という、柔らかいクッション性のあるヤスリを使用します。
- バリ取り チップの先端(切り離した部分)にプラスチックの突起=「バリ」が残っていることがあります。
これをファイルの粗い面で削り落とします。バリが残っていると、仕上がりのフォルムが歪んだり、指に刺さったりして危険です。 - 全体をサンディング スポンジファイルをチップの表面に当て、軽く擦っていきます。
ゴシゴシと力を入れる必要はありません。表面の「テカリ」を消すイメージで、優しく万遍なく動かしてください。 - コーナーとサイドも忘れずに チップの中央だけでなく、端っこ(サイド)や根元のカーブ部分もしっかり曇らせてください。
ここがツルツルのままだと、端からリフト(浮き)してくる原因になります。
手順②:油分・ダストの除去(拭き取り)
サンディングが終わると、チップの表面には削ったプラスチックの粉(ダスト)が大量に付着しています。
また、作業中にあなたの指から移った油分もついています。
これらを「親の敵」のように徹底的に除去します。
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【画像解説】「クリア」に戻る瞬間
画像を見てみましょう。真っ白に粉を吹いていたチップが、エタノールを含んだワイプで拭かれた部分だけ、一瞬にしてクリアな透明に戻っているのがわかりますか?
この画像が示しているのは、単にゴミを取っているだけでなく、「表面を科学的にリセットしている」様子です。
アルコールが揮発する際に水分も一緒に飛ばしてくれるため、ジェルの密着に最適な「ドライでクリーンな状態」が作られます。
なぜ「拭き取り」が命取りになるのか?
- ダストが残っていると:ジェルの中に粉が混ざり、仕上がりの表面に「ブツブツ」とした突起ができます。どんなに綺麗に塗っても、ゴミが入っていては台無しです。
- 油分が残っていると:油はジェルを弾きます。塗ったそばからジェルが縮んで穴が空いたり、硬化後にポロリと取れる最大の原因になります。
具体的な作業手順
- 道具の準備 「消毒用エタノール(またはネイルクレンザー)」と「キッチンペーパー(または専用ワイプ)」を用意します。
※注意:ティッシュペーパーは絶対に使わないでください。細かい繊維がチップにつき、ホコリの原因になります。 - たっぷりと含ませる ケチらずに、ペーパーがひたひたになるくらいエタノールを含ませます。
- ゴシゴシ拭く 優しく撫でるのではなく、表面の溝に入り込んだ粉を掻き出すように、しっかりと圧をかけて拭き取ります。
- 裏側も拭く! ここが盲点です。静電気でチップの裏側にもダストが張り付いています。
ジェルを塗っている最中に、裏側のダストが筆に付着して表面に出てくる……という悲劇を防ぐため、裏面もしっかり拭きましょう。
【重要】 これ以降、チップの表面(塗る面)には絶対に素手で触れないでください。触ってしまったら、もう一度拭き直しです。
手順③:チップスタンドへの固定
綺麗になったチップを、作業台となる「チップスタンド」に固定します。
ただ貼ればいいと思っていませんか?実はここにもプロのこだわりがあります。
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【画像解説】真横から見た「水平ライン」
この画像は、スタンドに固定されたチップを真横(サイド)から捉えたものです。
注目していただきたいのは、「チップが地面に対して水平(平行)になっている」という点です。
前上がりにも、前下がりにもなっていません。これが正解のセッティングです。
なぜ「水平」でなければならないのか?
ジェルネイルには「レベリング」という性質があります。
これは、塗ったジェルが重力に従って広がり、自然に表面が平らになろうとする力のことです。
もし、チップが斜めに固定されていたらどうなるでしょうか?
- 前下がりの場合:ジェルが先端に溜まり、根元が薄くなります。
- 左右に傾いている場合:片側にジェルが流れ落ち、フォルムが歪みます。
サファイアネイルのような「奥行き」や「美しいツヤ」を作るためには、ジェルが均一に広がる環境を作ってあげる必要があります。
そのための環境作りが、この「水平固定」なのです。
具体的な作業手順
- 粘着剤の準備 両面テープ、または「粘着タック(ねり消しのような粘土)」を用意します。
おすすめは粘着タックです。高さの微調整がしやすく、繰り返し使えます。 - スタンドに乗せる チップの裏側に粘着剤をつけ、スタンドに乗せます。
- 角度の調整(最重要) チップを乗せたら、必ず目線の高さまで持ち上げて、横から確認してください。
傾いていたら、粘土を押し込んだり足したりして、水平になるように調整します。
準備完了!最高のキャンバスが整いました
お疲れ様でした。これで第2フェーズ「下準備」は完了です。
あなたの目の前には今、白く曇り、塵ひとつなく、スタンドに水平に鎮座したネイルチップがあるはずです。
一見すると地味で色のないプラスチック片ですが、これこそが、これから生まれる美しいサファイアネイルを支える最強の土台です。
ここまで丁寧に準備できたあなたなら、次の工程も必ずうまくいきます。
次回、第3回ではいよいよジェルが登場します。
透明なベースジェルを塗る工程ですが、ここでも「プロの筆使い」という秘密のテクニックが存在します。
どうぞお楽しみに。
※本ブログはこの一文以外は、AIによる記載です。内容にウソが含まれている可能性がありますので、ご注意ください。写真もAIで作成しています。
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