
「3Dプリンターから取り出したけど、サポート材がびっしり付いていて形がよくわからない……」
「無理に剥がそうとしたら、本体まで一緒に欠けてしまった!」
「表面のザラつきやバリを消して、既製品のような質感にしたい」
全40回にわたる「FreeCAD完全習得ガイド」も、ついに今回が最終回です。設計、組み立て確認、スライス、そして印刷。数々の工程を経て、今あなたの手元には、苦労して作り上げた「実物」があるはずです。
しかし、3Dプリンター(FDM方式)の造形物は、印刷が終わった瞬間がゴールではありません。不要な支柱を取り除き、表面を整える「後処理(ポストプロセス)」を行って初めて、一つの製品として完成します。この最終工程の丁寧さが、作品の「資産価値」を決定づけます。
この記事では、「3Dプリンター サポート除去 仕上げ」の決定版として、プロも実践する道具の使い分けから、組み立ての微調整までを徹底解説します。自分だけのオリジナルデバイスを、最高のクオリティで完成させましょう!
目次
1. サポート材を綺麗に剥がす道具とコツ

サポート材の除去は、焦らず「外側から少しずつ」崩していくのが鉄則です。手で強引に引き剥がすと、本体の薄い壁や細かい突起が一緒に折れてしまうことがあります。
1-1. 三種の神器:必須ツール
- 薄刃ニッパー:プラモデル用などの刃先が鋭いもの。サポートの根元を「切る」ために使います。
- ラジオペンチ:広い面積のサポートを掴んで、ひねりながら剥がすのに役立ちます。
- 精密ピンセット:ケース内部やネジ穴に入り込んだ小さな破片を取り出すのに必須です。
1-2. 剥がし方のテクニック
- 弱点を探す:第38回で設定した「Z距離」のおかげで、どこか一箇所に必ず「浮いている部分」があります。そこをニッパーで切り込みます。
- テコの原理を避ける:本体を支点にしてこじ開けると、本体に凹み傷がつきます。常に「サポート自体を壊す」方向に力をかけましょう。
- 積層方向に逆らわない:横に引き剥がすのではなく、積層面に沿ってめくるように動かすと、跡が残りにくくなります。
2. 白化した跡の処理(ヒートガンなど)

サポート材を剥がした際、接地面が白っぽく変色することがあります。これは「白化(はっか)」と呼ばれ、樹脂に強い力が加わって微細な亀裂が入った状態です。
これを魔法のように消し去る方法が「熱処理」です。プラスチックの表面をわずかに溶かして再結合させることで、元の色艶を取り戻すことができます。
手順解説 (Step-by-Step)
- ヒートガン(またはターボライター)を用意します。
- 白くなった部分に対し、数センチ離れた場所から熱風を当てます。
- 1〜2秒程度でサッと炙るのがコツです。一箇所に集中して当てすぎると、せっかくFreeCADで正確に設計した寸法が歪んでしまうので注意してください。
💡 ヒント / 注意点
PLA樹脂は特に熱に弱いため、ドライヤーではなく温度調節ができるヒートガンを使い、低い温度(100〜150℃程度)から試すのが安全です。
3. 嵌合がきつい場合の微調整(ドリル・ヤスリ)

「3Dプリンターの公差設計(第22回)」でクリアランスを設けていても、フィラメントの膨らみなどで、わずかにキツい場合があります。無理に押し込まず、工具を使って調整しましょう。
3-1. ネジ穴の拡張
基板固定ボスの穴が狭い場合は、ピンバイス(手回しドリル)を通します。M3ネジ用なら 2.8mm〜3.0mm のドリル刃を使うと、適度な食いつきを維持したままスムーズにネジが入るようになります。
3-2. 面のヤスリがけ
スナップフィットやインロー構造が渋い場合は、耐水ペーパー(ヤスリ)の出番です。
- 400番:バリ取りや、形を大きく削る際に使用。
- 800番:表面を整え、滑らかにする際に使用。
水をつけながら削る「水研ぎ」を行うと、摩擦熱による樹脂の溶けを防ぎ、より美しく仕上がります。
4. 最終組み立て!自分だけのケースが完成

すべてのパーツの下地処理が終わったら、いよいよ最終組み立てです。アセンブリ(第31回)で確認した通りに部品を並べ、命を吹き込みましょう。
- 基板の固定:ボトムケースのボスに基板を載せ、ネジを締めます。ボスの根元にフィレットを入れたおかげで、適度なトルクにも耐えられるはずです。
- インターフェースの確認:USBケーブルを挿し、ボタンが「カチッ」と小気味よく動作するか確認します。
- 蓋を閉める:インロー構造とスナップフィットが機能し、パチンと音が鳴れば大成功です。
初めて自分だけのデバイスが完成した時の重み、質感、そして満足感は、何物にも代えがたい「無形の資産」となります。
5. 講座のまとめと、次に挑戦すべきこと

第1回の「ソフト選び」から始まり、今回の「仕上げ」まで、本当にお疲れ様でした。あなたは今、未経験から「設計(CAD)× 製造(3Dプリント)」という最強のスキルセットを手に入れました。
今回の振り返り:
- サポート除去は適切な道具選びと積層方向の理解で決まる。
- 白化やバリは、ヒートガンや水研ぎで市販品レベルに。
- 実物の組み立てと微調整を通じて、次回の設計精度(公差設定)がさらに向上する。
次に挑戦すべきこと:
この基礎があれば、次はもっと複雑な機構や、複数の素材を組み合わせたプロジェクトに挑戦できます。FreeCAD 1.0.2の「スプレッドシート連動」を使い倒せば、自分専用の便利な道具を量産することも可能です。
このメディア(zesys.net)では、これからもあなたの「作る力」を資産化するための情報を発信し続けます。一度身につけた技術は、一生あなたを助けてくれるでしょう。
それでは、素晴らしいクリエイティブライフを!
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※本ブログはこの一文以外は、AIによる記載です。内容にウソが含まれている可能性がありますので、ご注意ください。写真もAIで作成しています。
探偵はいつも迷子ですw