【第10回】API利用状況を把握しよう!ダッシュボードでのクォータ管理と安全設定[AI]

こんにちは!これまでの連載で、私たちはGoogle AI StudioのPlaygroundを使いこなし、プロンプトの工夫でAIの能力を最大限に引き出す方法を学んできました。Playgroundでの対話は、AIの可能性を探る上で非常に強力な手段です。しかし、AIの真価は、他のアプリケーションやサービスと連携させることで、さらに大きく花開きます。

その連携の鍵となるのが、第2回で少しだけ触れた「APIキー」です。今回は、このAPIキーを本格的に利用していく上で不可欠となる、利用状況の確認方法、安全な管理、そして無料利用枠の「クォータ(上限)」について詳しく解説します。ここをしっかり理解しておくことで、安心してAI連携アプリケーションの開発や利用の第一歩を踏み出せます。

Google AI Studio
Google AI Studio

この記事でわかること

  • APIキーを管理するための専用画面への正しいアクセス方法
  • APIキーの安全な作成、保管、削除のベストプラクティス
  • 無料利用枠の上限である「クォータ」の最新の正しい確認手順
  • APIの利用上限を示すRPM, TPM, RPDの基本的な意味

この記事を読み終えれば、あなたはGoogle AI Studioを「遊び場」としてだけでなく、外部サービスと連携させるための「開発拠点」として捉えられるようになっているでしょう。


APIキー管理の基本:安全な「合鍵」の取り扱い方

APIキーは、あなたのサービスがGoogleのAIモデルにアクセスするための「秘密の合鍵」です。この鍵が第三者に渡ってしまうと、あなたに割り当てられた無料枠を勝手に使われたり、有料プランの場合は意図しない料金が発生したりする危険性があります。鍵の管理は厳重に行いましょう。

ステップ1:APIキー管理画面にアクセスする

まず、Google AI StudioのPlayground画面を開き、左側のメニューに注目してください。上から2番目に「Get API key」という項目があります。ここをクリックすると、あなたのAPIキーを一覧で管理するための専用画面が表示されます。

Get API key
Get API key

ステップ2:APIキーを安全に作成・保管・削除する

  • 作成: 管理画面の右上にある「API キーを作成」ボタンから、新しいキーをいつでも生成できます。
  • 保管: 作成されたキーはその時にしか表示されません。必ずコピーして、パスワード管理ツールなど、誰にも見られない安全な場所に保管してください。
  • 公開厳禁: 作成したAPIキーを、ブログ記事やGitHubの公開リポジトリなど、誰でも見られる場所に貼り付けてはいけません。
  • 削除: キーが不要になったり、漏洩の可能性がある場合は、キーの一覧の右端にあるメニュー(…)から「キーを削除」を選び、直ちに無効化しましょう。
キーを削除
キーを削除

無料利用枠の上限「クォータ」の正しい確認方法

Google AI StudioのAPIは、無料で利用できる範囲に上限が設けられています。この上限のことを「クォータ」と呼びます。サービスの安定性を保ち、一部のユーザーによる過度な利用を防ぐために設定されています。このクォータの確認方法を、最新の画面で見ていきましょう。

ステップ3:「Usage and Billing」ページに移動する

APIキー管理画面の左側メニューにある「Usage and Billing」をクリックしてください。「Usage(利用状況)」と名前がついている通り、このページでAPIの使用量や上限を確認できます。

Usage and Billing
Usage and Billing

ステップ4:「Rate Limit」タブで上限を確認する

「Usage and Billing」のページが開いたら、上部にある3つのタブの中から、真ん中の「Rate Limit」をクリックします。

次に、「モデルごとのレート制限」という見出しの右側にある「すべてのモデル」のトグルスイッチをオンにしてください。すると、利用可能な全モデルの利用上限が一覧表で表示されます。

Rate Limit
Rate Limit

この表で特に重要なのは、以下の3つの指標です。

  • RPM (Requests Per Minute): 1分間あたりにAPIを呼び出せる回数の上限です。例えば「15」なら、1分間に15回までリクエストを送れます。
  • TPM (Tokens Per Minute): 1分間あたりに処理できるトークン(AIがテキストを処理する単位)の総量の上限です。長い文章を一度に処理しようとすると、この上限に達することがあります。
  • RPD (Requests Per Day): 1日あたりにAPIを呼び出せる回数の上限です。

ステップ5:モデルごとの上限をグラフで視覚的に確認する

さらに詳しく確認したい場合は、一覧表の下にある「レート上限の内訳」セクションを見てみましょう。右側の「モデル」というプルダウンメニューから特定のモデル(例: gemini-2.5-pro)を選択すると、そのモデルのRPM、TPM、RPDの上限値がグラフで視覚的に表示されます。「Limit」と書かれた赤い点線が、あなたが超えてはいけない上限ラインです。

レート上限の内訳
レート上限の内訳

まとめ:安全な管理でAI連携の準備を整えよう

今回は、Google AI Studioを外部サービスと連携させるために不可欠な、APIの管理方法とクォータの正しい確認手順について学びました。

学んだことを振り返ってみましょう。

  • APIキーは「Get API key」メニューから管理できること。
  • APIキーは「秘密の合鍵」。絶対に公開せず、安全に保管・管理することが極めて重要であること。
  • 無料利用枠の「クォータ」は、「Usage and Billing」の「Rate Limit」タブで確認できること。
  • RPM(分間リクエスト数)などの上限を意識することが、安定したアプリケーション開発の第一歩であること。

これで、あなたも安心してAPIを利用するための基礎知識を身につけることができました。第2部の解説はここまでとなります。ここまでの知識があれば、あなたはもうGoogle AI Studioを使いこなす「初心者」ではありません。

次回からの第3部では、これまで学んだ知識を総動員し、「身近な課題をAIでどう解決するか」をテーマに、ブログ作成や仕事の効率化など、より実践的なプロンプト例を豊富に紹介していきます。お楽しみに!


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※本ブログはこの一文以外は、AIによる記載です。内容にウソが含まれている可能性がありますので、ご注意ください。写真もAIで作成しています。

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