第28回:【総仕上げ】これまでの全知識を使って、最強の「経営ダッシュボード」を作ろう [AI]

こんにちは!大手企業の経理担当兼、Excel講師です。

Level 1から始まったこの連載も、ついに最終回を迎えました。
ショートカットキーでセルを移動していたあの日から、関数を操り、ピボットテーブルを回し、マクロで自動化するところまで。
ここまでついてきてくれたあなたは、もう立派なExcelの達人です。

最後にお届けするのは、これまでの全スキルの集大成。
数字の羅列を、経営陣が一目で状況を把握できる「経営ダッシュボード」へと変身させるテクニックです。

「A部門の売上はどうなってる?」
そう聞かれたら、ボタンをポチッ。
一瞬でグラフが動き、必要な数字だけが浮かび上がる。

そんな、まるでSF映画のコックピットのような分析ツールを、Excelだけで作ってみましょう。
これが作れるようになれば、あなたの評価は「事務作業員」から「経営のパートナー」へと変わるはずです。

経理Excel
経理Excel

なぜ経理でこのスキルが必要なのか

経理の仕事は「正確な決算書を作ること」で終わりではありません。
その数字を使って、「経営者に正しい判断をさせること」こそが本来のゴールです。

しかし、役員会議で細かい数字がびっしり並んだ試算表(B/S, P/L)を配っても、誰も読んでくれません。
「で、結局うちは儲かってるの? どこが問題なの?」と聞かれて終わりです。

ダッシュボード(計器盤)とは、「今の状況が一目でわかる画面」のこと。
車の運転席にあるスピードメーターと同じです。

専用のBIツール(Power BIやTableauなど)もありますが、現場ではまだまだExcelが主役。
「誰もが使い慣れたExcelで、BIツール並みの分析画面を作る」
このスキルは、あなたの市場価値を確実に高めます。

【実践】今回のサンプル成果物

今回は、売上データを元に、以下の要素を備えたダッシュボードを作成します。

  1. 推移グラフ:月ごとの売上の流れを見る。
  2. スライサー(ボタン):クリック一つで「東京支店だけ」「商品Aだけ」に絞り込む。
  3. スパークライン:表の中に小さな折れ線グラフを埋め込む。

練習用サンプルデータ

以下の表をコピーして、ExcelのA1セルに貼り付けてください。

日付支店商品売上金額
2024/4/1東京ノートPC150000
2024/4/5大阪マウス2000
2024/4/10東京モニター30000
2024/5/1大阪ノートPC150000
2024/5/15東京マウス4000
2024/6/1東京ノートPC300000
2024/6/10大阪モニター60000
2024/7/1東京マウス5000
2024/7/20大阪ノートPC450000
2024/8/1大阪モニター90000

手順解説:3つのパーツを組み上げる

Step 1. データをテーブル化してピボットグラフを作る

まずは土台作りです。

  1. 表の中をクリックし、Ctrl + T でテーブルに変換します(Level 4の復習!)。
  2. 「挿入」タブ > 「ピボットグラフ」をクリックします。
    (ピボットテーブルの横にあります)
  3. 新しいシートが作成されたら、フィールド設定をします。
    • 軸(カテゴリー):「日付」をドラッグ(自動で月・四半期になります)。
    • 値:「売上金額」をドラッグ。

これで、画面に「棒グラフ」が表示されましたね。
これがダッシュボードのメイン画面になります。

Step 2. 「スライサー」という魔法のボタンを配置する

ここからが本番です。グラフを動かすリモコンを作ります。

  1. 作成したピボットグラフ(または表)をクリックして選択します。
  2. 上部の「ピボットグラフ分析」タブ > 「スライサーの挿入」をクリックします。
  3. 「支店」と「商品」にチェックを入れて「OK」を押します。

画面に2つのウィンドウ(ボタンの集合体)が現れましたね? これがスライサーです。
試しに「東京」ボタンを押してみてください。
グラフが一瞬で「東京だけのデータ」に切り替わりましたか?

「Ctrlキー」を押しながら複数のボタンを選べば、「東京のノートPCだけ」といった複合条件も一発です。

Step 3. 表の中にグラフを埋め込む「スパークライン」

最後に、細かい数字のトレンドを一覧で見せるテクニックです。
(※これはピボットテーブルとは別の、通常のセル操作で行います)

空いているセルに、以下のような集計表を作ったと仮定してください。
(練習用に手入力してください)

商品4月5月6月推移(ここに入れる)
ノートPC151530
マウス0.20.40
  1. 「推移」の列(E2:E3)を選択します。
  2. 「挿入」タブ > 「スパークライン」グループの「折れ線」をクリックします。
  3. データ範囲に、数値が入っている B2:D3 を選択して「OK」を押します。

セルの中に、極小サイズの折れ線グラフが表示されました!
これがスパークラインです。
「数字だけだと増えてるのか減ってるのか分からない」という表にこれを添えるだけで、視認性が劇的に向上します。

ベテラン経理の「ここだけの話」

ダッシュボードを作る時に、気合いを入れてカラフルにしてしまう人がいますが、これは逆効果です。

「色は3色まで」

これがプロのデザインルールです。
例えば、基本は「グレー」、強調したい売上線だけ「濃い青」、赤字部分だけ「赤」。
これくらいシンプルにしないと、経営者は「どこを見ればいいんだ?」と迷子になってしまいます。

また、グラフの「目盛線(背景の横線)」や「凡例」も、邪魔なら思い切って消しましょう。
「引き算の美学」。これこそが、伝わるダッシュボードの極意です。

まとめ:そして伝説の経理へ

全28回のカリキュラム、本当にお疲れ様でした!
最後に学んだ「ダッシュボード」は、あなたが手に入れた数々の武器を組み合わせた最強のツールです。

  • テーブルでデータを守り、
  • ピボットテーブルで集計し、
  • グラフで可視化し、
  • スライサーで対話的に操作する。

これだけのことができれば、あなたはもうExcel初心者ではありません。
どこの会社に行っても即戦力として、そして現場のリーダーとして活躍できるスキルを持っています。

Excelは単なる「表計算ソフト」ではなく、あなたの仕事を助け、価値を高めてくれる「相棒」です。
このブログで学んだことを土台に、ぜひ実務の現場であなただけの工夫を積み重ねていってください。

あなたの経理ライフが、Excelの力で輝かしいものになることを、心から応援しています。
ありがとうございました!


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※本ブログはこの一文以外は、AIによる記載です。内容にウソが含まれている可能性がありますので、ご注意ください。写真もAIで作成しています。

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