第27回:ショートカットの向こう側へ。Altキーを使った「アクセスキー」でマウスを封印する [AI]
こんにちは!大手企業の経理担当兼、Excel講師です。
Level 5も終盤戦です。今日は、私が新人の頃に先輩から教わり、最も感動したテクニックの一つをご紹介します。
あなたは普段、こんな動きをしていませんか?
- キーボードで数字を入力する。
- (右手をマウスに持ち替える)
- リボンの「中央揃え」ボタンをクリックする。
- (また右手をキーボードに戻す)
- 次のセルに入力する。
この「マウスとキーボードの往復運動」。
1回あたり2秒のロスだとしても、1日数百回繰り返せば、とてつもない時間の無駄になります。
「でも、ショートカットキーがない機能はマウスを使うしかないでしょ?」
いいえ、違います。
実はExcelのほぼすべての機能は、キーボードだけで操作可能です。
その扉を開く鍵が、キーボードの左下にある地味なキー、「Alt(オルト)キー」なのです。
第27回は、脱マウスへの最終兵器「アクセスキー」と、自分だけの最強ショートカットを作る「クイックアクセスツールバー」について解説します。
![第27回:ショートカットの向こう側へ。Altキーを使った「アクセスキー」でマウスを封印する [AI] 1 経理Excel](https://zesys.net/blog/wp-content/uploads/2025/11/経理Excel-300x200.png)
なぜ経理でこのスキルが必要なのか
経理の繁忙期、特に決算時期は1分1秒を争います。
大量のデータを加工している時に、いちいちマウスで「データ」タブを開いて、「フィルター」ボタンを探して…とやっていると、思考が中断されてしまいます。
「思考のスピードでExcelを操作する」。
これができるようになると、作業ストレスが激減します。
例えば、経理で頻繁に行う「列幅の自動調整」。
マウスだと「列を選択して、境界線をダブルクリック」ですが、達人は「Alt, H, O, I」とリズミカルにキーを叩いて一瞬で完了させます。
周りから見ると、画面が魔法のように勝手に動いているように見えます。
これが「プロ経理」のスピード感です。
【実践】今回のサンプル成果物
今回は、あえて「見た目がガタガタの表」を用意しました。
これを一切マウスを使わずに、きれいな表に整える演習を行います。
練習用サンプルデータ
以下の表をコピーして、ExcelのA1セルに貼り付けてください。
※貼り付けた後、列幅が狭くて文字が隠れていたり、罫線がなかったりする状態からスタートします。
| 日付 | 取引先名(長い名前) | 金額 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2024/4/1 | 株式会社アルファ・システム・ソリューションズ | 1000000 | 入金済み |
| 2024/4/2 | ベータ建設 | 50000 | |
| 2024/4/3 | ガンマ商事 | 2500 | 保留 |
手順解説:アルファベットを追いかけろ!
Excelの画面を開いた状態で、キーボードの Alt キーを1回ポンと押して離してみてください。
リボンのメニューの上に、黒い四角で囲まれたアルファベット(H, N, P…)が表示されましたよね?
これを「キーヒント」と呼びます。このアルファベットを順番に押していくだけで、あらゆるボタンを押すことができます。
Step 1. 列幅を自動調整する「H-O-I」
まずは、隠れてしまっている社名を見えるようにしましょう。
表全体(A1:D4)を選択した状態で、以下の順にキーを押します。
Altキーを押す(ホームタブに「H」が出る)。Hキーを押す(ホームタブが開く)。- 右の方にある「書式」ボタンに「O」と出ているので、
Oキーを押す。 - メニューが開くので、「列の幅の自動調整」にある「I」を見て、
Iキーを押す。
Alt → H → O → I
どうですか? 列幅が綺麗に広がりましたね!
経理担当者の間では「ホイ(HOI)!」の掛け声で有名な、伝説のアクセスキーです。
Step 2. 格子状に罫線を引く「H-B-A」
次は罫線を引きます。
Altを押す。- ホームタブの
Hを押す。 - 罫線アイコンの
B(Border) を押す。 - 格子の
A(All) を押す。
Alt → H → B → A
これで格子罫線が引かれました。
「外枠太罫線」なら Alt → H → B → T (Thick) です。
Step 3. フィルターを設定する「A-T」
データ分析に必須のフィルターもキーボードで。
Altを押す。- データタブの
Aを押す。 - フィルターの
Tを押す。
Alt → A → T
見出しに「▼」がつきましたね! 解除する時も同じ操作です。
Step 4. 【最強】クイックアクセスツールバー (Alt + 数字)
「毎回 H とか O とか押すのが面倒くさい!」
そんなあなたのための最終奥義が「クイックアクセスツールバー」です。
画面の左上(保存ボタンのあたり)に、いくつか小さなアイコンが並んでいませんか?
ここは、好きな機能を登録できる「特等席」です。
- 登録したい機能を右クリック
例えば、「値の貼り付け(123アイコン)」をよく使うとします。
ホームタブの貼り付けメニューを開き、「値」のアイコンの上で右クリックします。 - 「クイックアクセスツールバーに追加」を選ぶ
これで、左上にアイコンが追加されました。 - Altキーを押してみる
追加されたアイコンの上に、数字(1, 2, 3…)が表示されます。
もし左から2番目に追加されたなら、Alt + 2
を押すだけで、一瞬で「値貼り付け」が実行されます。
私はここに「値貼り付け」「シートの削除」「ピボットテーブルの更新」などを登録して、左手だけで操作できるようにしています。
ベテラン経理の「ここだけの話」
「アクセスキー」を覚えるコツは、「意味(英単語)とセットで覚える」ことです。
H= Home(ホームタブ)A= Data(データタブ ※Dじゃないのがミソですが、AccessのAと覚えましょう)W= View(表示タブ ※WatchのW)P= Page Layout(ページレイアウト)
そして、2文字目以降も意味があります。
A+C= Align Center(中央揃え)M+C= Merge & Center(結合して中央揃え)V= Value(値貼り付け)
丸暗記しようとすると挫折しますが、「ホーム(H)の、ボーダー(B)の、オール(A)!」と唱えながら指を動かすと、1週間で身体が勝手に動くようになります。
自転車に乗るのと同じで、一度覚えたら一生忘れませんよ。
まとめ
第27回では、マウスを使わない操作テクニックを学びました。
Altキーを押すと、リボンの機能をキーボードで選べる(アクセスキー)。- 列幅自動調整の Alt, H, O, I は経理の必修科目。
- 罫線は Alt, H, B, A。
- よく使う機能は「クイックアクセスツールバー」に登録して Alt + 数字 で爆速化。
最初は「マウスの方が速いじゃん」と思うかもしれません。
でも、騙されたと思って3日間だけ続けてみてください。
「あれ、もう終わっちゃった」という感覚を味わえるはずです。
次回は、いよいよこのブログの最終回です。
これまでに学んだショートカット、関数、ピボットテーブル、グラフ機能を総動員して、経営陣を唸らせる「経営ダッシュボード」を作成します。
あなたのExcelスキルを一つの画面に集約する、卒業制作です。お楽しみに!
※本ブログはこの一文以外は、AIによる記載です。内容にウソが含まれている可能性がありますので、ご注意ください。写真もAIで作成しています。