第5回:印刷したら右端が切れてる…を卒業。1ページにきれいに収める印刷設定の極意 [AI]
こんにちは!大手企業の経理担当兼、Excel講師です。
会議の開始5分前。「資料を人数分コピーしておいて」と頼まれ、急いで印刷ボタンを押す。
出てきた紙を見て、血の気が引いたことはありませんか?
「……右端の『合計金額』が切れてる!!」
しかも、切れた右端の1列分だけが、別の紙にポツンと印刷されて出てくる。ホッチキスで留めるのも恥ずかしいし、セロハンテープで繋ぐわけにもいかない。
経理の現場では、この「印刷ミス」は、数字の間違いと同じくらい「仕事ができない」というレッテルを貼られかねない重大な失点です。
第5回のテーマは、Level 1(入門編)の総仕上げ。「どんな大きな表でも、狙った通りに1ページに収める印刷テクニック」です。
これさえ覚えれば、プリンターの前で冷や汗をかくことは二度となくなります。
![第5回:印刷したら右端が切れてる…を卒業。1ページにきれいに収める印刷設定の極意 [AI] 1 経理Excel](https://zesys.net/blog/wp-content/uploads/2025/11/経理Excel-300x200.png)
なぜ経理でこのスキルが必要なのか
「今はペーパーレスの時代でしょ?」と思うかもしれません。
しかし、経理の現場、特に「役員会議」や「監査対応」、「税務署への提出書類」など、重要な場面ほど紙文化が根強く残っています。
経営陣や上司は、パッと見て全体像を把握したいと考えています。
そんな時、右端が切れていたり、文字が小さすぎて虫眼鏡が必要な資料が出てきたらどう思うでしょうか?
- 「読む人のことを考えていない」
- 「準備不足だ」
厳しいようですが、そう判断されてしまいます。
「A4一枚に美しく収める技術」は、あなたの気配りと段取り力を証明する、最強の武器になるのです。
【実践】今回のサンプル成果物
今回は、横に長くなりがちな「月次売上推移表(4月~3月)」を使って、A4横向き1枚にピッタリ収める練習をします。
練習用サンプルデータ
以下の表をコピーして、ExcelのA1セルに貼り付けてください。
※横に長いデータです。貼り付けた後、列の幅を適当に広げて、画面からはみ出るような状態にしてください。
| No | 支店名 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京本社 | 5000 | 5200 | 4800 | 5500 | 5100 | 6000 | 5800 | 6200 | 7000 | 5500 | 5300 | 6500 | 67900 |
| 2 | 大阪支店 | 3000 | 3100 | 2900 | 3200 | 3000 | 3500 | 3300 | 3400 | 4000 | 3200 | 3100 | 3800 | 39500 |
| 3 | 名古屋支店 | 2000 | 2100 | 1900 | 2200 | 2000 | 2400 | 2300 | 2500 | 2800 | 2200 | 2100 | 2600 | 27100 |
| 4 | 福岡支店 | 1500 | 1550 | 1450 | 1600 | 1500 | 1800 | 1700 | 1900 | 2200 | 1600 | 1550 | 2000 | 20350 |
| 5 | 札幌支店 | 1200 | 1250 | 1150 | 1300 | 1200 | 1400 | 1300 | 1500 | 1800 | 1300 | 1250 | 1600 | 16250 |
手順解説:A4一枚に収める3つの魔法
このまま印刷すると、おそらく「10月」あたりで切れて、残りが2枚目に出てきてしまいます。
これを修正していきましょう。
1. 「改ページプレビュー」で青い線を支配する
これが一番直感的で、初心者にオススメの方法です。
- 表示モードを切り替える
Excel画面の右下(ズームバーの左隣)に、小さなアイコンが3つ並んでいます。
一番右側の「改ページプレビュー」というアイコンをクリックしてください。
(または、「表示」タブ > 「改ページプレビュー」をクリック) - 青い点線を見つける
画面が少し縮小され、印刷範囲が「太い青線」、ページ区切りが「点線の青線」で表示されます。
おそらく、「10月」と「11月」の間あたりに点線があるはずです。
背景に大きく「1ページ」「2ページ」と書いてあるので、どこで切れるか一目瞭然ですね。 - 線をドラッグして広げる
この青い点線を、マウスで掴んで右端(合計の右側)までグイッとドラッグしてください。
すると、Excelが勝手に縮小率を計算して、無理やり1ページに収めてくれます。これで完了です!
2. 印刷設定画面で「シートを1ページに印刷」を選ぶ
もう一つの方法は、印刷直前の画面で設定する方法です。
- 印刷プレビューを開く
ショートカットキーCtrl+Pを押します。 - 拡大縮小の設定を変更する
左側の設定メニューの一番下に、「拡大縮小なし」と書かれている場所があります。
これをクリックし、「シートを1ページに印刷」を選んでください。
これだけで、縦も横もギュッと縮小されて1枚に収まります。 - (補足)横向きにする
横に長い表の場合は、「縦方向」の設定を「横方向」に変えるのも忘れずに!
3. 2ページ目にも「見出し」をつける(印刷タイトル)
もしデータが縦に100行あって、どうしても2ページになってしまう場合。
2ページ目に「見出し(4月、5月…)」がないと、何の数字かわからなくなりますよね。
- ページレイアウトタブを開く
「ページレイアウト」タブ > 「印刷タイトル」をクリックします。 - タイトル行を指定する
「タイトル行」のボックスをクリックし、Excelの表の「1行目(見出し行)」をクリックして選択します。$1:$1のように入力されればOKです。 - OKを押す
これで、何ページ印刷しても、すべてのページの一番上に見出しが自動で付きます。
ベテラン経理の「ここだけの話」
印刷ミスをゼロにするための、私のルーティンをお教えします。
それは、「いきなり紙に出さない」ことです。
プリンターにデータを送る前に、一度「PDFとして保存」してみてください。
(F12キーで「名前を付けて保存」> ファイルの種類を「PDF」にする)
PDFを開いて、画面上で最終チェックをします。
- 右端は切れていないか?
- 文字が小さすぎて読めなくないか?
- 2ページ目の見出しはあるか?
これを確認してから印刷ボタンを押せば、ミスプリントによる紙の無駄遣い(と、上司からの冷ややかな視線)を完全に防げます。
「印刷=PDF化」。これを癖にすると、在宅勤務での資料共有もスムーズになりますよ。
まとめ
第5回では、経理資料の「仕上げ」である印刷設定を学びました。
- 改ページプレビュー:青い線をドラッグして、印刷範囲を直感的に操作する。
- 1ページに収める設定:印刷画面で「シートを1ページに印刷」を選ぶ。
- 印刷タイトル:複数ページになっても見出しを固定して表示させる。
これでLevel 1(入門編)は修了です!
マウスを使わない移動、高速入力、正しい日付管理、見やすい表作成、そして完璧な印刷。
これらを身につけたあなたは、もう「Excelが怖い初心者」ではありません。立派な「Excel使い」の入り口に立っています。
Level 2(基礎編)では、いよいよ経理の本丸である「お金の計算(関数・数式)」の世界に飛び込みます。
ここからが本当の面白さです。ぜひ付いてきてくださいね!
※本ブログはこの一文以外は、AIによる記載です。内容にウソが含まれている可能性がありますので、ご注意ください。写真もAIで作成しています。