第11回:打ち込みの流れを学ぼう|ドラム・ベース・コード進行|VOCALOID中級講座[AI]
ボーカロイド制作の中でも「打ち込み」は、楽曲の完成度を大きく左右する重要な工程です。 本記事では、ドラム・ベース・コード進行という三大要素を中心に、DTM初心者から中級者にステップアップするための「打ち込みの流れ」を、Studio One 7とSynthesizer V Studio Proを用いた実践的な内容で解説します。
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1. 打ち込みとは?その目的と考え方
打ち込み(MIDIプログラミング)とは、実際の演奏を録音するのではなく、パソコン上で音符データを入力して音楽を作ることを指します。 単に音を並べるだけでなく、「人間らしさ」や「グルーヴ感」を表現することが、打ち込みの奥深さです。
- 目的:リズム・ハーモニー・メロディを正確に再現・構築する
- メリット:音源の差し替えや修正が容易、再現性が高い
- 使用ツール:Studio One 7(公式)、Synthesizer V Studio Pro(公式)
■ 打ち込みの基本的な流れ
- テンポと拍子を決める(例:BPM 120 / 4拍子)
- ドラムパターンを作成
- ベースラインを重ねる
- コード進行を入力
- メロディとボーカロイドを配置
- 調整と人間味付け(ベロシティ・タイミングなど)
2. ドラムの打ち込み|リズムの基礎を作る
ドラムは曲全体の「ノリ」を決定づける最重要パートです。 リズムの土台をしっかり作ることで、他のパートが自然に馴染みます。
■ 基本的なドラム構成
| パート | 役割 | 打ち込み例 |
|---|---|---|
| キック(バスドラム) | 曲のテンポと重心を支える | 1拍目と3拍目に配置 |
| スネア | リズムのアクセント | 2拍目と4拍目に配置 |
| ハイハット | 細かいリズムを刻む | 8分音符または16分音符で配置 |
| クラッシュ | 曲の区切りや開始合図 | 小節の冒頭で使用 |
■ スタジオワンでのドラム打ち込み手順
- Studio Oneの「Impact XT」トラックを追加
- キック・スネア・ハイハットをそれぞれ配置
- 4小節単位でループを作り、曲の骨組みを形成
- ベロシティ(音の強弱)を調整して自然なリズムに
YouTube参考動画:Studio Oneでのドラム打ち込み入門(Drum Programming for Beginners)
3. ベースラインの作成|リズムと調和をつなぐ
ベースは、ドラムとコードの橋渡しを行う重要なパートです。 ドラムと同じタイミングで音を打つことでリズムを安定させ、コードのルート音を支える役割を持ちます。
■ ベース打ち込みのポイント
- キックと同じ位置にベース音を置くと安定感が増す
- 音符の長さを変えてノリを出す(スタッカート気味など)
- 音域は低すぎず、40〜100Hzを中心に
- ミックス時にEQで中低域を整理
使用おすすめ音源:
Trilian(Spectrasonics公式)
Mai Tai(Studio One内蔵シンセ)基本操作チュートリアル
4. コード進行を作る|曲の雰囲気を決定づける
コード進行は、曲の感情や雰囲気を支配する重要要素です。 ポップスでは「I–V–vi–IV」進行(C–G–Am–Fなど)が定番。 Studio Oneでは「コードトラック」機能を活用することで、音程のズレや構成音の確認が容易になります。
■ 代表的なコード進行例
| 進行名 | 構成 | 雰囲気 |
|---|---|---|
| 王道進行 | I–V–vi–IV | 明るく爽やか |
| カノン進行 | I–V–vi–iii–IV–I–IV–V | 感動的・バラード向き |
| 小室進行 | vi–IV–I–V | 90年代J-POP風 |
YouTube参考動画:作曲初心者向けコード進行講座(Studio One関連)
5. 打ち込みを“生っぽく”するテクニック
- ベロシティの揺らぎ:すべて同じ強さではなく、微妙に変化をつける
- クオンタイズを甘めに:100%補正ではなく90%前後に設定
- 人間的タイミング:スネアをわずかに後ろにずらすと「グルーヴ」が生まれる
- オートメーション:音量やパンの動きを付けて抑揚を出す
6. 実践例:ポップス曲の8小節構成
ここでは実際に、Studio Oneで「ドラム+ベース+コード」の8小節デモを構成する流れを解説します。
- BPM:110/Key:Cメジャーを設定
- ドラムを4小節ループで配置
- ベースをルート音中心に入力(C→G→A→F)
- コードを「I–V–vi–IV」で入力
- 各パートのバランスを整え、ベロシティ調整
ここまでで、曲の基礎的な流れが完成します。 ボーカロイドを乗せる前に、必ず各パートがリズム的に合っているか確認しましょう。
7. 打ち込みでよくあるミスと改善策
| ミス例 | 原因 | 改善策 |
|---|---|---|
| ドラムが単調 | 同じパターンの繰り返し | フィルを小節末に挿入する |
| ベースが埋もれる | EQやコンプ未処理 | 中低域を整え、コンプレッサーで安定化 |
| コードが濁る | 音域の重複 | 中音域を中心に整理、不要音を削除 |
8. 音のバランスと空間づくり
各パートの音量バランスを整えることで、ボーカロイドが引き立つミックスになります。
- パンの配置:ドラムは中央、ハイハットは右、ギターやピアノは左右に広げる
- リバーブ:空間を作るが、やりすぎは禁物
- 低音処理:ベースとキックの位相がぶつからないようEQで整理
参考動画:Studio Oneでの基本ミックスバランス解説(Mix a Song in 30 Minutes)
9. 打ち込み練習におすすめの課題
- 好きな曲をMIDIで模倣して構造を理解する
- 4小節単位でリズムを変化させてみる
- 異なるジャンル(ロック、EDM、ボサノバ)でリズム比較
- ベースラインだけで「グルーヴ」を作る練習
10. まとめ
今回は、DTM制作における「打ち込みの流れ」を、ドラム・ベース・コードの3要素から詳しく学びました。 打ち込みは、単なるデータ入力ではなく、感情を音で表現する“演奏”の延長です。 人間的な揺らぎと理論的な構築力の両方を磨くことで、ボーカロイド楽曲の完成度が格段に向上します。
次回予告
次回(第12回)は、「プラグイン管理とエフェクトチェーンの使い方」をテーマに、音の仕上げをよりプロフェッショナルにする方法を解説します。
※本ブログはこの一文以外は、AIによる記載です。内容にウソが含まれている可能性がありますので、ご注意ください。写真もAIで作成しています。